吉本ばなな「体は全部知っている」(なっちが読んでた本)

この本、11月の出張時に買って..短編集でしたので合間をみて少しずつ読んでいたのですが..つい最近やっと読み終わって..著者自身も後書きで書かれてますが、いろいろな文体とか、いろいろなシーンのものがあって統一感はないんですけど..楽しめました。とくに印象に残っているのは『黒いあげは』。 ショートフィルム(ってそれ自身みたことないけど、たぶんこんなんかな〜といった先入観で書いてますが)のような感じ。  で、自分的には不思議だったのはこの『黒いあげは』では海辺でのシーンとその間に“(過去の)両親の離婚の危機”が挿入されているでんすが..その挿入された部分はなぜか殆ど記憶になく、海辺のシーンだけ鮮明に覚えていたのが不思議..この前読み返したら..あれ?こんな(離婚の)エピソードって挿入されてたっけ? って気が付いた点。やっぱ人間って辛いシーンは自然と忘れるように記憶という機能が自己抽出してんだな〜と実感(笑) それと最後に収録されている『いいかげん』。これはなんかYA(ヤングアダルト)向けな感じのするお話で自分の好きなジャンルかも。ただ主人公の年齢はもっと上な設定のお話しなんだけど、なぜかYAっぽい感じがしました。